2023/07/27
新札はデザインが変わるだけでしょうか?
来年2024年は、紙幣デザインが一新されます。
20年ぶりに1万円札、5千円札、千円札が新しく生まれ変わるわけです。
しかし、変わるものはそれだけでしょうか?
今回は「貨幣」についてお話しします。
新札になるだけなのでしょうか?
今の一万円札には、福沢諭吉さんの人物画がプリントされていますが、来年には、それが渋沢栄一さんに変わります。
変わるのは、それだけならいいのですが、、、、
多くの方は、来年に新しいデザインのお札が出るだけと考えています。つまり、福沢諭吉さんから渋沢栄一さんに変わるだけで、1万円は1万円と考えているのです。
しかし、未来は誰にも分かりませんから、いろいろな可能性があります。
例えば、「デノミ」政策。
デノミとは、簡単に言うと、国の借金が考えられないほど大きくなって返せないときに、国が使う貨幣のコントロール政策のことです。
もし、デノミが使われたなら、あくまでも例ですが、福沢諭吉さん10枚で渋沢栄一さん1枚に交換可能となります。
「え!? そんなことあるの?」と思う方もいるでしょう。
ウルトラCのような政策、デノミは実際にあり、最悪な事態でも現体制を維持できるよう、現状を丸く収められるように使われます。
なぜ、こんなことができるのでしょうか?
それは、国が貨幣を作っているからです。
貨幣を使う側は、貨幣システムを作っている側の指示に従うしかありません。「借金を返せないから、この政策しかできない」と言えば、それに従うしかないのです。
国がお金の価値を保障しているので、国民は国が決めたことに従わざるを得ないというわけですね。システムを変えることは簡単ですが、国民の心が国についていくかどうかはわかりません。
このように、未来は決まっていないので、どんな状況にもなりうるのです。
ちなみに、今の「円」は、昔の「円」と違いますよね。旧1円と呼ばれる1円は、今は使うことができません。1円として世の中に流通させることはできないのです。
ですから、今の1万円が千円の価値しかなくなることも不思議ではありませんよ。
円の価値がなくなる、全く使えないといった「リセット」という段階まではいかないでしょうが、現在の1/100くらいの価値になることはありうることです。
もし、お金が使えなくなったらどうなるでしょうか?
まさに原始時代のような自給自足の生活になるでしょう。
一昔前なら、田舎に行けば、畑で作物を育て食べるといった生活ができますが、今はそのような時代ではありません。円がなくなったら、生きていくのがたいへんでしょう。
都会で過ごす人は、貨幣システムに頼りきっている人が大勢いますので、いざ円が使えないとなったら生きていくことに大きな苦労を要するかもしれません。それだけ、貨幣システムに自分の生存を委ねていますからね。
ですから、金や銀なのです。
貨幣は、どのタイミングでどのようになるかはわからないものです。
一方、金や銀は昔から資産として蓄えられ、さまざまなものや事柄と交換できるものとして流通し、どの時代でもそれなりに価値があると認められてきました。これは、日本だけではなく、海外でも同様です。
また、金や銀の大きなポイントは、自分で持つことができ、自分で管理でき、そして貯金にもなることです。言い換えれば、お金を目減りさせず(実質的な価値を下げず)に持っていることと言えるでしょう。
明治や大正時代に発行された1円銀貨は、当時は1円として使われていましたが、今では大きな価値がついています。その頃は、20円金貨や10円金貨、5円金貨などもありました。
https://www.spacegold.jp/shop/shopdetail.html?brandcode=000000004537&search=%B1%DF&sort=
金や銀なので今も価値がありますが、現在の1円はアルミでできているので、将来的な価値はあまりないと言えるでしょう。ですから、一例として
昔の1円は銀貨なので、現在は5万円ほどの価値があります。
今の1円は、1円の価値があります。
未来の1円は今のアルミのものなので、0.05円くらいの価値しかないかもしれません。
といったようなことが見えてきます。
ですから、近代になって記念硬貨として発行された10万円金貨は、将来、1000万円くらいの価値になることもあるかもしれません。
そのくらい金銀は、昔から衰えない価値を持っていて、人の安心と安全の一つになるものです。